PFC(タンパク質、脂質、炭水化物)とは

ダイエットにおいてカロリーの計算は大事ですが、それだけではダイエットを成功させる事ができません。カロリーと同じぐらい大事になってくるのがPFCバランスと呼ばれる「たんぱく質・脂質・炭水化物」の食事比です。今回はPFCについて紹介をしていきたいと思います。

PFCバランスって何?

生命を維持する為にはエネルギーが必要です。エネルギーは「三大栄養素」のたんぱく質・脂質・炭水化物から摂取します。PFCとはこれらの略で、タンパク質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の頭文字をとってPFCバランスと呼んでいます。では、それぞれの栄養素の役割を少しだけ紹介していきます

タンパク質(Protein)

筋肉や髪の毛、爪、皮膚など身体の様々な材料で、体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作り、栄養の運搬など様々な働きを起こします。タンパク質は体内で合成と分解が繰り返し身体作りに重要な栄養素です。人の身体の15〜20%はタンパク質でできており、水分(体内の60%ほど)を除けば体の多くはタンパク質が占めています。

タンパク質は1g 4kcalのエネルギーがあり、年齢や体重により異なりますが、体重60kgの成人で1日180gのタンパク質(アミノ酸)が筋肉などの組織を合成し、同量の180gを分解していると言われています。合成に利用される180gの内100gは体内のアミノ酸プールと呼ばれる貯蔵場所から再利用されます。その為、不足分の80gを食事から摂取する必要があります。毎日タンパク質を取らないといけないのはこの為です。その為、筋トレをしていない一般人の方でも1日 体重×1gはタンパク質を目標に摂取したいです。運動している人や筋肉を増やしたい方は、より多くの分解と合成が生じるので、体重×2g以上など摂取量を増やす必要はあります。

炭水化物(Carbohydrate)

炭水化物は身体を動かすエネルギーとなる栄養素で、米やパンなどの主食に多く含まれています。炭水化物は2種類に分けられており、消化・吸収されエネルギー源となる「糖質」と、ヒトの消化酵素では消化できない「食物繊維」に別けられます。糖質はでんぷんやオリゴ糖などの多糖類、砂糖や乳糖などの二糖類、ブドウ糖や加糖などの単糖類を総称したもので、分解されることによって単糖類になり、エネルギー源として利用されます。身体を動かしたり、脳を活用するのに必要な大事な栄養素です。

1gあたり4kcalのエネルギーですが、消化吸収しやすい為、たんぱく質・脂質と比較して一度に多くの量を摂取する事ができます。おにぎり1個でも40gほど炭水化物は含まれています。効率の良い栄養素として摂取できますが、過剰摂取にも注意をしたい食事です。

脂質

脂質は、炭水化物やタンパク質とともにエネルギー源として使われます。また、男性ホルモン・女性ホルモンなど、身体に必要なホルモン分泌の材料として利用され、身体にとって重要な栄養素です。脂質の栄養素は1g 9kcalと炭水化物・タンパク質と比較して豊富で、脂質はエネルギー産生の面から効率の良いエネルギー源だと言えます。脂質は体内で中性脂肪として蓄えられ、貯蔵効果の高いエネルギー源として利用されます。使用されなかった分は皮下脂肪や腹腔内に蓄えられ、体温保持や臓器の保護に役立ちます。脂質をエネルギーとして利用するときは、体内で脂肪酸に分解する必要があります。脂肪酸は分子の構造から「不飽和脂肪酸」「飽和脂肪酸」に分類され、植物や魚の脂に多く含まれるのを不飽和脂肪酸、動物性の脂肪に含まれるのを飽和脂肪酸と呼びます。飽和脂肪酸は取りすぎると、血中総コレステロールの増加、心筋梗塞をはじめとする循環器疾患のリスクが増加するので注意が必要です。不飽和脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸を含んでおり、血中コレステロールの低下、心疾患のリスク低下など体内にとってプラスに働く為、適度な摂取が有益です。有名な所で、魚に含まれるEPA・DHAなどがこの分類に当てはまります。

PFCバランス比率について

それでは今回のテーマであるPFCバランスを見ていこうと思います。厚生労働省が発表している目標量としては「タンパク質13〜20%・脂質 20〜30% (飽和脂肪酸は7%以下)・炭水化物50〜65%」と表記されています。1日 2000kcalの食事を取る人であればタンパク質 260〜400kcal(65〜100g)・脂質400〜600kcal(44〜66g)・炭水化物1000〜1300kcal(250〜1325g)の摂取が必要になります。この栄養素をもとに朝・昼・夕の食事プランを計画していくのが健康やダイエットに重要な指標となります。厚生労働省の提示したPFCバランスはあくまでも目安の数字なので、糖質制限(ケトジェニック)やローファットなどでは比率も変化します。どのようなダイエットをするときにでも、カロリーの設定とそれに対するPFCバランスの設定はダイエットの効率を高めでくれるので意識していきたいです。

最後に

前回のカロリーから今回はPFCバランスについて概要をまとめました。次回は今回紹介した各栄養素を深掘りして説明していきたいと思います

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