カロリーについて(ダイエットの基礎知識編)

ダイエットしている時はカロリーを気にして食事の計画をするかと思います。ですが、「カロリーって何??」と質問した時にうまく説明できない人は多いです。カロリーをうまく説明できる知識があれば、臨機応変にダイエットに応用できます。今回はカロリーの説明とそれに関連するダイエット方法を紹介していきたいと思います。

カロリー とは

カロリーとはエネルギーの単位で生理学的に「1ℓの水の温度を1℃上げるのに1kcalが必要」と定義されています。その為、人の場合も体温が高い人は代謝が高く痩せやすいと言われています。ちなみに、生活に関連するカロリーとしては食事の栄養を示す事が多く、三大栄養素である「たんぱく質・脂質・炭水化物」を食べることでカロリーを補う事ができます。

それぞれの栄養素によって1gあたりのエネルギー量は異なります。たんぱく質 1g 4kcal炭水化物1g 4kcal脂質 1g 9kcalのエネルギー量があり異脂質が最もエネルギー量が多いです。食事によるカロリーが摂取カロリーとして数値化されます。そして、摂取とは別に消費カロリーとして1日のどのぐらいエネルギーを消費したのかも数値化されます。

消費カロリーを計算するには基礎代謝の事を知る必要があります。人には基礎代謝と呼ばれる、体温維持や心臓や呼吸など生命を維持するために必要なエネルギー量があります。性別・体格・年齢などで差があり、基本的には筋肉量が多いと基礎代謝が高い傾向です(文献により多少の違いはあるけれど骨格筋が安静代謝量に示す割合は25〜35%と多くを示します) 次いで、肝臓・脳と骨格筋と同じほどの安静時代謝量があります。

基礎代謝は平均成人男性:1500〜1600kcal成人女性:1100〜1200kcalですが体重(筋肉量)により異なるため個々での計算式が活用されています。以下に計算式の方法をまとめていきたいと思います。

一つ目の計算方法としては「基礎代謝基準値×体重」(kcal/日)で算出していく方法です。

男性 女性
15-17歳 27.0 25.3
18-29歳 23.7 22.1
30-49歳 22.5 21.9

例として30歳男性・70kgの場合ですと「70×22.5=1575kcal」といった風におおよその基礎代謝量を計算することができます。基礎代謝は安静にしている状態での消費カロリーです。日常生活では歩いたり、仕事をしたりと身体を動かすため、基礎代謝の数値と活動量をもとに1日の消費カロリーを算出する必要がありあます。以下に活動量毎の負荷レベルとそれに対する計算式をまとめたいと思います。

厚生労働省がまとめている1日に必要な消費推定カロリー

性別 男性 女性
身体活動レベル
18〜29歳 2300 2650 3050 1700 2000 2350
30〜49歳 2300 2700 3050 1750 2050 2350
50〜64歳 2200 2600 2950 1650 1950 2250

基礎代謝からの計算式としては「基礎代謝×身体活動レベル」として算出

身体活動レベル(男女共通)
1.5 1.7 2.0

身体活動レベル

Ⅰ(低い)・・・生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合

Ⅱ(普通)・・・座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツのいずれ江尾含む場合

Ⅲ(高い)・・・移動や立位の多い仕事、スポーツなど活発な運動習慣を持っている場合

カロリーをベースにしたダイエットではこれらの知識が最低限必要になってきます。それでは実際にどのような食事プランを組み立てるべきかまとめていきます

30歳男性で基礎代謝が1580kcalとして仕事がデスクワークであまり活動的でない人を例として計算します。基礎代謝×身体活動レベルが重要なため。1575kcal×1.7=2677kcalという計算になります。このように、おおよその1日の消費カロリーを計算する事が可能です。

大前提として消費カロリー−摂取カロリー(食事)の状態を作る必要があります。摂取するエネルギーが下回ると活動のエネルギーが不足してしまいます。人は生命を維持するために、外部(食事)からではなく、体内でエネルギーを産生します。その際に脂肪(中性脂肪)が利用されて、体重を落としていくことがカロリーによるダイエットのポイントです。では、どのぐらい消費カロリーと摂取カロリーの差異を作るべきか考えていきます。

食べなさすぎは逆効果?

ダイエットの勘違いとして、ほとんど食べなくて運動すればいいからとカロリーを極端に減らす人がいます。この方法だと体重は落ちるけど多くのデメリットをもたらします。

代表的な内容として

1.筋肉量の低下
2.代謝の低下
3.リバウンドのリスク
4.集中力・パフォーマンスの低下
5.怪我のリスクなどが考えられます。

特に1・2・3を生じさせない事がダイエットの難しさです. 体重が落ちても体脂肪が減らない、体温が下がり代謝機構が低下、体重クリアしたと思ったらリバウンドしてしまった。など、ダイエットしている人たちが経験しうる内容です。これらのデメリットを予防するためになぜ生じてしまうのかメカニズムを理解する必要があります。

筋量低下について

極端のカロリー減少により、なぜ筋力が低下するのかを理解するには、エネルギー産生の仕組みを理解する必要があります。今回は簡易な説明で後日細かい内容をまとめていきたいと思っています。

まず、身体のエネルギーとして三大栄養素があると冒頭で説明しました。その中でも炭水化物(糖質)が日常生活において最も有効活用されるエネルギーです。糖質は筋肉や肝臓に貯蔵されており、身体を動かす際にエネルギーに変換されて消費していきます。

極端なカロリー制限をする事で、筋肉に含まれる糖質が枯渇します。身体には便利な機能があり、糖質が枯渇すると筋肉を分解して糖に変換する働き(糖新生)が生じます。このメカニズムにより、人は食べられない状況でもエネルギーを確保する事ができ生存率を高める事ができました。ですが、ダイエットにとってこの働きがデメリットとして働きます。糖質が不足した極端なカロリー調整をする事で、大事な筋肉が失ってしまいます。ダイエットで一番難しいのが効率よく体脂肪は落とし、筋肉を残す事です。そのため、極端なカロリー制限は程々にしなければいけません。

代謝の低下とは

次に代謝の低下が問題点として考えられます。代謝とは生体内で行われる化学反応の総称です。酸素や栄養素を外から取り込み、消化・吸収して活動に必要な物質やエネルギーを生み出し、不要になった老廃物を外に排出します。このような化学反応が代謝と呼ばれます。

今回はダイエットにおける代謝をピックアックします。カロリー計算で紹介した基礎代謝→これを代謝と思ってください。基礎代謝とは人が生命を維持するのに必要な最低限のエネルギー単位です。呼吸・心臓の働き。体温調整など様々な変化に関連します。代謝が高い人ほど摂取エネルギー量が必要ですが、体重を落とす点ではかなり有効です。筋肉量が多い人ほど代謝が高いので、筋トレをして筋肉を増やす事がダイエットに影響します。

ですが、極端なカロリー制限では代謝が低下してしまいます。食事からのエネルギーが少なくなると、筋肉などの働きを少なくしてできるだけ低エネルギーで活動するようになります。

極端な例ですが、普段は筋肉が100/100活動しているのが50/100と低燃費な活動を起こすようになります。この働きも飢えないためにできた重要な働きですが、ダイエットにはとても効率の悪い働きです。理想として筋肉の活動は高い状態も保ちたいです。代謝が低下すると、食事を減らしても体重が落ちなくなり停滞期と呼ばれる状態になります。この状態になるとダイエットがかなり難しくなるので、大幅なカロリー制限は必要最低限しないように心がけたいです

リバウンドしやすくなる

ダイエットで目標の体重に成功できても、その身体をキープしないと今までの努力が無駄になります。数ヶ月におよぶダイエットの後にすぐ体重が戻ってしまう方が多く見られます。

その原因としては、ダイエット時に比べて食事のカロリーが極端に増えてしまう事が一つの要因として考えられます。極端なカロリー調整によるダイエットで体重は落ちます。ですが、低カロリー生活により筋量・代謝の低下が生じて、少ないエネルギーでも動ける身体に対応します。少ない食事でも効率よく吸収する身体になっているため、通常の食事量でもダイエット前以上に食事を溜め込みやすい身体に変化しています。

食事を溜め込みやすくなっているので絞れた身体をキープしたい人にはデメリットに働いてしまいます。結局、元の体重に戻ってしまう状態になり、ダイエット後の長期的な事を考えると極端なカロリー調整をお勧め出来ない理由の一つです。

リバウンドしたら、一回体重を落とせば良いと考える人もいるかと思います。ここにも大きなミスがあります。短期的な体重の増減を繰り返すと脂肪細胞と呼ばれる脂肪の根源が増殖してしまいます。脂肪細胞は増殖をしますが減少する事がかなり厳しいです。一度増やしてしまうと体重が落ちにくい身体になってしまいます。

身近な例としては妊娠後の女性が同じ状況です。妊娠後は急激に体重を増やした為、脂肪細胞が増殖してしまい体重が落ちにくい身体に変化してしまいます。リバウンドをしない為にも、極端なカロリー調整は控えるべきだと考えられます。

カロリーについてのまとめ

今回はダイエットを始めるための基礎知識編としてカロリーについてまとめてみました。カロリ単純にカロリーを減らすだけでは逆効果の可能性もあるので注意して行いたいです。次回もダイエットの基礎知識編として内容をまとめていきたいと思います。

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